スマートスピーカー(AIスピーカー)の大本命とも言えるAmazon Echo(アマゾン・エコー)が2017年11月15日にいよいよ発売される。
当初は、招待制とやらになっていて、事前に招待メールをリクエストし、その中から招待された人のみが購入することができる。
▼ こんな感じ。
この製品は招待された方のみご購入可能です。招待メールをリクエストされる場合は、「招待」をクリックし、製品情報ページを参照してください。招待されたお客様には、今後数週間のうちにEメールが送信されます。ご関心をお寄せいただき、ありがとうございます。
スマートスピーカーには興味津々で、
発売になったら買っちゃおうかな♪
とふんわり考えていた。
お菓子やジュースみたいに気軽に買える値段ではないけれど、それでも
- Echo Dot:5980円
- Echo:1万1980円
- Echo Plus:1万7980円
※プライム会員なら11月17日までのリクエストで、Echo Dotが2000円OFF。Echoが4000円OFF。
この価格は、かなり安いと感じる。
Amazon.co.jpのサイトまでいって、商品ページにアクセスして、ボタンをポチッ……と押す寸前まで行って。
だけど結局買えなかった。
Amazon Echoで何ができるの?
スマートスピーカー自体がまったく新しい分野の製品だから「あれも、これも、それもできる」といわれても、今ひとつピンと来ない。
その言葉のひとつひとつを頭の中では理解しても、それができることで自分の生活がどんな風に変わるのかを上手くイメージできないのだ。
先日読んだ西野亮廣さんの本「革命のファンファーレ」に、
『人が時間やお金を割いて、その場所に足を運ぶ動機は、いつだって「確認作業」で、つまりネタバレしているモノにしか反応していない。』
と書いてあったがまさしくそんな感じ。
そういえば、以前読んだ佐藤オオキさんの本(どの本だったかは忘れちゃった)にも、人はまったく新しいデザインよりも、すでに知っているものが少しだけ新しくなったモノのほうにより強く惹かれる、みたいなことが書いてあったっけ。
で、Amazon Echoは何なのか?
と考えると、どこからどう見ても音の出るスピーカー。
だけど普通のスピーカーじゃあない。
「頭のいい」スピーカーだ。
何がそんなにすごいのかといえば
音声だけでリモート操作ができてしまう。
「アレクサ」と話しかけると
- 音楽の再生
- 天気予報の読み上げ
- ニュースの読み上げ
- アラームのセット
- 家電操作
ができる(らしい)。
おぉ~!!
と一瞬思いそうになるが、冷静になって考えてみると、スマホひとつあればこれらのことは十分に可能だ。
だから。
スマートスピーカーの最大のポイントは、何ができるかなんかじゃなくて、どうやって操作できるかにあると言える。
「ハイ、シリ」や「オッケー、グーグル」などの音声操作をしてこなかったアタシには、スマートスピーカーは西野亮廣さんの言うところの「確認作業」ではなくて、未開の地に分け入るかのような展開になってしまっている。
以前の記事で書いたように、すでにSiriを使いこなしている人たちのほうが、Amazon Echoの敷居は圧倒的に低いと思う。

いや、キーボードで入力すればいいだけだし。
そう思って来たアタシはすっかり置いてけぼりだ。
「役にたつ」と「可愛い」のはざま
もうひとつ購入にまで至らなかった理由。
アタシの中ではっきりと自覚はしている。
aiboだ。
高いから諦めたと言っているくせに、気になって仕方ないのだ(笑)
スピーカーとロボット型ペットじゃ全然違うじゃん、と思うかもしれないが、アタシとしては同じカテゴリーの商品だ。
つまりこうだ。
あれば便利だけど(楽しいけど)なければないで困らない商品
この分け方において、Amazon Echoとaiboはライバル同士になる。
で、アタシの中の優先順位は当然aiboのほうが上。
だからついついAmazon Echoに聞きたくなってしまうのだ。
aiboより便利なの?可愛いの?何がそんなにすごいの!?
って具合に。
聞かれたほうはいい迷惑だ(笑)
だけどはっきりと言えることは
aiboよりAmazon Echoのほうが圧倒的に安い!ってこと。
音楽再生や天気予報・ニュースの読み上げ機能などがついているにもかかわらず、ただ可愛いだけ(笑)のaiboより安いってのは、何か不思議な感じすらする。
でも。
アタシが欲しいのはaiboのほうだ。
こうなって来るともう「可愛いのは正義」ってのは真実だな、と思うしかない。
(^^;)
基本は音楽再生でOK?
スマートスピーカーでは日本より3年先を行くアメリカでの調査によると、スマートスピーカーの使い道としては
- 一般的な質問:60パーセント
- 天気:57パーセント
- 音楽再生:54パーセント
- タイマー・アラーム機能:41パーセント
- リマインダー:39パーセント
となっている(Mike Nudelman/Business Insider/Statista)。
この数字だけをパッと見ると「家の近くのコンビニは?」とか「ホウレンソウを使ったレシピを教えて」とか、そんな使い方がメインなのかな?
と思ってしまうのだがちょっと待って欲しい。
質問とか、天気なんてものは、ものの数分、短ければ数十秒で終わってしまうような作業だ。
朝の挨拶代わりに「今日の天気は?」と毎日問いかけることはあるかもしれないが、天気と気温と降水確率をきけば、それですべてが終わってしまう。
そうではなくて
一番長い時間スマートスピーカーを使うのは何か?
と考えたほうが、その製品の本当の実力がわかるはずだ。
そう思ってこのデータを改めてみてみると
音楽再生!
半分以上の人が利用するという音楽再生がどう考えても圧倒的だ。逆に、音楽再生にあまり興味がないのなら、
スマートスピーカーっている?
くらいに感じる。
アタシが音楽を聴く時ってのは、たいていブログを書いている時だ。amazonのプライムミュージックをパソコンのスピーカーから流している。
いわゆる作業用BGMってやつだから、音質にこだわりもないし、特定のミュージシャンにもこだわらない。大切なのは作業の邪魔にならずに、効率がアップすること。ただそれだけだ。
そうなって来ると、わざわざスマートスピーカーで音楽を再生する必要がほとんどなくなってしまう。声だけで曲を選べるのは便利そうだが、前にも書いたように
「なければないで困らない」。
音楽再生の優先順位が低いから、だから可愛さで上回るaiboのほうに興味が行ってしまうのだと考えたら、自分でもびっくりなくらい納得できてしまった。
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今から20年以上前。
パソコンが一般家庭に普及し始めた頃、多くの人たちは「何でもできるらしい」と言って、はっきりとした目的のなままにパソコンを購入した。
そうして。
多くはそのままホコリをかぶってしまった。何でもできるパソコンで何をしたらいいのかわからなかったのだ。
今のようにネット上に情報があふれている時代ではなかった。インターネットというよりも「パソコン通信」だったし、常時接続なんかじゃなくて、電話代を気にしながらのダイアルアップだった。
ブログなんてものはなくて、一部の書き手さんたちがHTMLを手打ちしながら、とがった文章をネットの世界にアップしていた。
あの頃、パソコンをほこりまみれにすることなく上手に使いこなしていたのは、プログラミングのできる人と、文章を書くのが好きな人だったように記憶している。
パソコンが「何でもできる」ではなくて、パソコンで「何をしたいか」がはっきりとわかっている人たちだけが、ある意味生き残っていた。
スマートスピーカーを見ていると、当時のパソコンブームを思い出す。
音声操作はこれからの主流となることは間違いないだろう。だけど、過渡期っぽい今の段階では、
「いろいろできそう」なスマートスピーカーだからこそ「何をしたらいいのかわからない」状態になってしまう人もかなりの数出てきそうだ。
だから。
気分にあわせた音楽を再生するんだ!
そんなはっきりとした目的こそが、Amazon Echoを初めとするスマートスピーカーには必要になって来そうだ。
Amazon Music unlimited
Amazon Echoの日本での発売がアナウンスされると同時に、定額制音楽配信のAmazon Music unlimitedがスタートした。
ストリーミングではspotifyなどの有名どころもあるが、unlimitedの驚くべきはその価格。
- 一般:980円/月
- プライム会員:780円/月
- echoプラン:380円/月
Echoからのみ利用できるEchoプランを選ぶと、月々380円で4000万以上の音楽を聴けるというのだから、
これだけのためにAmazon Echo買ってもいいんじゃない!?
と思わせるほどの破壊力だ。
ここまで来たら、迷うよね、絶対に迷うよね。
音楽好きの人は、とことん迷ってみちゃって下さい。
でも、今のアタシが迷わないのは、aiboの愛らしい動きが脳内再生されているから(aiboは浪費防止機能付きなのか!?)。
逆に言えば、ソニーがAmazonのように「これでもか!」とたたみかけて来たならば、aiboをポチってそうな気がする(汗)。
そういう意味ではソニーってまだまだ控えめだよね。
アタシにとっては、ラッキーなことでもあるのかもしれないけれど。
(~_~;)
以上、Amazon Echoってaiboより便利なの?可愛いの?何がそんなにすごいの?ってお話でした。
ではでは。