今どき男子はゴキブリから彼女を守れるか!?

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深夜1時半。

ゴロンと仰向けにひっくり返って。

足をパッカーンと広げて。

あられもない姿で爆睡していた家のネコ様が。

今どき男子はゴキブリから彼女を守れるか!?

画像はイメージです。

突然むくっと起き上がった。

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黒いアイツとの戦い

ネコ様、鋭い眼差しで正面を見つめると、慎重な足どりでキッチンへと入って行く。

ま、まずい!

今までの経験上、日頃ユルユルな家のネコ様が突然野生を取り戻した時は、たいていろくなことじゃあない。

おそらくこの場合は、

虫。

キッチンに虫の気配を感じたに違いない。

恐る恐るアタシもネコ様の後をついてキッチンへと入って行く。

思っていることはただひとつ。

どうかちっちゃな虫でありますように。

願わくばハエくらいの大きさの虫。

悪くてもカナブン。

どうかどうかアイツだけではありませんように。

黒いのは嫌です。

飛ぶヤツは嫌いです。

こんな深夜に遭遇するのは勘弁して下さい。

アタシはネコ様の後ろに付き従いながらも、心の中で精一杯に祈った。

けれど。

アタシの願いは受け入れられることはなく。

キッチンの天井近くの壁にいたのは黒いアイツ。

オー・マイ・ゴッド!!

壁にはゴキブリ、足元にはネコ。

しかもネコ様、時ならぬゴキブリの出現に大興奮で右に左にとシッポを大きく振っている。

いや、違うぞ、ネコ。ゴキブリはそんな楽しいヤツじゃない。

さて、どうしたものか。

タイミングの悪いことに夫は出張中で留守だった。

ネコがいるので、殺虫剤のたぐいは一切置いていない。

となると、残るは子太郎のみ。

ゴキブリがその場を動かないことを願いつつ、アタシは部屋へ子太郎を呼びに行った。

虫があまり得意でないのは知っていたが、それでも年頃の男子。何とかしてくれるだろうと考えたのだ。

ところがこの子太郎、びっくりするほどの軟弱っぷりで、ゴキブリと聞いただけで

「ムリ、ムリ、絶対にムリ!」

ととりつく島がない。

アタシは辛抱強く言った。

「いや、息子よ。仮にもお前は男子だ。背丈だってそれなりにあるじゃあないか。

母さんだって、出来ることら自分で何とかしたかったんだが、ヤツが天井ギリギリに貼り付いているものだから、母さんの身長では手が届かないのだ」

「本当にムリ、これだけはムリ」

やたらと「ムリ」を連呼する子太郎に、アタシは更に言う。

「考えてもみるのだ。もしもこれが彼女からのSOSだったらどうする。それでもお前はムリと言い続けるのか」

決まったね、アタシは思った。

が、子太郎も粘る。

「そりゃあ彼女だったらゴキジェット持参で駆けつけるよ。でも、母さんは彼女じゃないからね

むむっ……。

いや、母さんだって一応女の子だ……そう言いかけて、さすがにこれはやめた。

「わかった。だったら母さんが何とかする。でも、もしもの事態にそなえて、とりあえずお前も後方部隊に参加してはくれまいか」

しぶしぶと言った様子で、ようやっと子太郎が自分の部屋から出て来た。

アタシは、スツールをキッチンへ持ち込んで、ゴキブリの斜め下、壁ぎわギリギリのところにそれを置いた。

ここに乗っかって、ゴキブリをぺちーん!

それですべてが終わるはずだった。

だが、いざスツールに右足をかけた瞬間「ヤバいかも」という本能的な危機感がアタシの中に湧き上がってきた。

身の危険を察知したゴキブリが、一か八かでアタシのほうに飛びかかってきたら、アタシはまず間違いなく「ギャーッッ!」と叫ぶ。叫ぶと同時に体をのけぞらせてゴキブリの攻撃をかわそうとするに違いない。

けれどそこは、スツールの上。

アタシはバランスを失って、スツールから転げ落ちる……。

若ければまだいい。でも、アタシのこの歳だ。捻挫? 最悪、骨折?

ゴキブリ1匹のために怪我はしたくない。さあ、どうする。どうする?

アタシの迷いを子太郎も感じ取ったのか。はたまたスツールに足をかけた姿からして、あまりに危なっかしそうだったのか。

「いいよ、わかったよ。オレがやるよ」

「あっ、ホント!? ありがとう♪」

即座にアタシは場所をかわった(笑)

ところが、ところが。

これで一件落着かと思いきや、子太郎もアタシに負けず劣らずのダメダメっぷりを発揮した。

確かに若い。身のこなしも軽い。反射神経だっていいだろう。身長があるから、ゴキブリまで簡単に手が届く。アタシからしてみれば楽勝ムードが漂ってもいいくらいの好条件なのだが、子太郎にはそれらの好条件が吹き飛ぶくらいの欠点があった。

それは。

極度のゴキブリ嫌い。

しかも、殺すのはかわいそうだからと「退治」のはずが「キャッチ&リリース」へとミッションを変更したものだから、対ゴキブリ戦の難易度が格段にアップしてしまった。

プラスチックの空容器を手に

えっ?

うわっ!

ちょ、ちょっと待って!!

などと言いながら、ゴキブリにそっと近づく。

子太郎のただならぬ気配に、先ほどまで大興奮だったはずのネコ様は、まさかの緊急避難態勢。

あんなにもうれしそうにシッポを振っていたはずなのに、気づけばキッチンを抜け出して、リビングの物陰からこちらをうかがっている。

子太郎が「うわっ」と言うたびに、ネコ様が「ビクッ!」となる。

子太郎が一歩後ずさると、ネコ様が物陰に隠れる。

一人と一匹。ほとんどシンクロ状態で、最前線から解放されたアタシは彼らの姿に涙を流して大笑い(スマン)。

それにしてもネコ様、子太郎やアタシの態度から、その場が危険なのかそうじゃないのかを判断できる知性を持ち合わせているらしい。

意外と賢い(けど、ゴキブリは危険ではない、たぶん)。

……などと思いつつ、子太郎の後方にいたところ。

うわっっっっっ!!

という叫び声とともに、子太郎がキッチンの外へ逃げてきた。

とっさにキッチンの壁に目をやると、

ゴキブリが飛んでる!!

ギャーッッ!!

逃げる子太郎とアタシ、隠れるネコ様。もう家中が大パニックだ。それでもギリギリのところでアタシが冷静さを保てたのは(保ててなかったかもしれないけど)これが深夜の1時すぎの出来事だったという事実。

あまり大声を出しては、ご近所迷惑になってしまう。

落ち着け自分、落ち着け子太郎。そしてネコ様、隠れるんじゃない。

「どこ行った?」

最初に言葉を発したのは子太郎だった。

「シンクの上のほうを飛んでるのまでは見たけど、その先がわからない」

「それって、見つけるまで寝られないってこと?」

えーーーーー。
; ̄ロ ̄)!!

その後二人でキッチンとリビングの怪しそうな場所を探索したが、結局ゴキブリを見つけることはできなかった。

時刻は午前3時。

さすがに寝ないとまずかろうということで、この日はここで解散。

アタシが寝ている部屋はリビングと繋がっている。早朝にゴキブリの襲撃がある可能性もあったが、そこはきっとネコ様がなんとかしてくれるだろうと、無理矢理自分を納得させて布団へ。

タオルケットにくるまる前に、ネコ様の頭をなでて

「頼むよ」

ととりあえず声をかけてみる。

わかっているのかいないのか。ネコ様、無反応。

その後アタシも爆睡して、はたしてネコ様の活躍があったのかなかったのかわからないままに、それでも平和な朝を迎えることができた。

その日の食材買い出しの時に、ドラッグストアでごきぶりホイホイをチェック。

なんでかわからないけど2個パックしか売っていなくて、

そんなにたくさんゴキブリいないしなぁ(希望的観測)と

「1個だけって売ってないんですか?」

と店員さんに確認するも

「これしかないんです」

のつれないお言葉。

いつもだったら、他の店に行くか、ネットで探してみるところなんだけれども、今回はそんな悠長なことを言ってはいられない。

2個パックのごきぶりホイホイをありがたく買って帰る。

ここから先は大したドラマはない。

その日の夜に設置したごきぶりホイホイに、1時間もしないうちにゴキブリが侵入。あっけないほど簡単に捕獲が成功したのだ。

キャッチ&リリースのミッションに失敗し、少しばかり心が痛んだが、これ以上はどうすることもできなかった。

ごめんよ。

誰にともなく、ちょっとだけあやまってみる。

ちなみに。

子太郎がキャッチ&リリースを主張し、アタシも「そうかもな」と思ったのは、完全なるヒカキンさんの影響。


【超閲覧注意】ヒカキン vs 巨大ゴキブリ【2017ver. 】 – YouTube

ヒカキンさんがスプラトゥーンの強力水鉄砲を使って、ゴキブリを水で弱らせてから外へ放しているのだ。

ごきぶりホイホイじゃなくて、水鉄砲を買えば良かったのかもしれないけれど、さすがに2日続けて戦う気にはなれなかった。
(~_~;)

以上、9月になって振り返る2017年夏の想い出(笑)のご紹介でした。

ではでは。

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