Zwilling ツインフィン マルチパーパスナイフ 30847-180
関孫六もそうだったが、包丁というやつはラインナップが本当に多い。
料理人などのその道のプロの人には違いがはっきりとわかるのだろうけれども、アタシのような素人には、値段と見た目の違いくらいしかはっきりとわからない。
なもんで、いざ買おうとなったら予習が欠かせない。
「ブタに真珠」になっても嫌だし、かと言って「安物買いの銭失い」も絶対にさけたいところ。
というわけで、予習用にツヴィリング J.A. ヘンケルスの人気包丁ブランド「ツヴィリング」と「ヘンケルス」をまとめてみた。
ツヴィリングとヘンケルスの違い
ツヴィリングもヘンケルスもどちらもドイツの老舗キッチン用具メーカーであるツヴィリング J.A. ヘンケルスのブランド。
日本では長いこと「ツヴィリング」ブランドを「ヘンケルス」と呼んで来たことから、いまだに「ツヴィリング」も「ヘンケルス」もひっくるめて「ヘンケルス」と呼ぶ風潮があって、しばしば混乱の元となる。
包丁に双子マークが刻まれているのがツヴィリング。
一人マークがヘンケルス。
両社にはブランドとして明確な違いがあって、双子マークのツヴィリングが高級ブランドとして位置づけられているのに対して、ヘンケルスはお手頃価格のカジュアルブランドとなっている。
車にたとえるならば、ツヴィリングがトヨタのプリウス、ヘンケルスはヴィッツといったところか。
とりあえず「人数が多いほうが高い」と覚えておけば間違いない。
ちなみにツヴィリングJ.A.ヘンケルスはドイツのメーカーなのだけれども、今では岐阜県関市に自社工場を持ち、包丁の多くはそこで生産されている。
「ツヴィリング」各シリーズとその特徴
※情報はすべて家庭用としてもっとも一般的な三徳包丁のものを使用。実売価格は調べた時点のものなので変動の可能性あり。実際に購入される場合は、Amazon.co.jpや公式サイトなどで実売価格、基本情報の確認よろしくです。
ツイン セルマックス MD67
切れる、とにかく切れる!
と評判のツヴィリングの最上位シリーズ。
ブレード部分はステンレスとニッケルを交互に66層重ねた美しいダマスカス模様になっている。上の画像では違いがよくわからないのだけれども、Amazon.co.jpで画像を拡大表示してみると、地層のようにうねうねとしたダマスカス模様がはっきりと見える。
刃材はツヴィリング史上最高の硬度を誇るMC66スチール。切れ味が良いのはもちろんのこと、その切れ味が長続きする。反面、硬すぎて研ぐのが難しいとの意見も多くみかける。
プロの料理人、包丁がとにかく好きな人、包丁に美しさを求める人には間違いのない1本だけれども、普通に家庭用に使うにはややオーバースペックな印象。
それでも、切れる包丁を探している方は、砥石で定期的にお手入れする覚悟で。簡易シャープナーで十分なんて思っていると、包丁が泣きますよ。
まっ、ね。
そうは言っても「最上位シリーズ」と聞くと、それだけで欲しくなってしまう気持ちもわからなくもないんだけどね(アタシもそっちのタイプなもんでww)
【刃材】MC66スチール(ZDP189)
【ハンドル】樹脂(マイカルタ)
【刃付け】本刃付け
【生産国】日本
【価格】45360円
【実売】26000円
ツイン セルマックス M66
大ざっぱに言うと、最上位のセルマックスMD67と性能はほぼ同じで見た目だけが違うモデル。
ダマスカス模様なんていらないから、少しでも安いほうがいいよん、って人にはこちらで十分……というか、家庭用には十分すぎる包丁。
【刃材】MC66スチール(ZDP189)
【ハンドル】樹脂(マイカルタ)
【刃付け】本刃付け
【生産国】—
【価格】32400円
【実売】22000円
ツヴィリング アーク
ツヴィリングの新しいスタンダードモデル。ブレードには鋭い切れ味が持続するZWILLINGの新素材FC61を使用。
【刃身】FC61(ファインカーバイド61)
【ハンドル】POM樹脂
【刃付け】本刃付け
【生産国】日本
【価格】18360円
【実売】9200円
ツインフィン
オールステンレスのデザインが特徴的な包丁。見た目の美しさと価格のバランスから、ギフトに選ばれることの多いシリーズでもある。
アタシの愛用の包丁でもある(笑)
ツインフィンには三徳包丁と名のついたものがないのだが、マルチパーパスナイフが三徳とほぼ同じ用途で使える。
オールステンレスの包丁は、食洗機オッケーと思いがちなのだが、マルチパーパスは食洗機不可となっている。
ステンレスと一口にいっても、クロムの含有量によってその性質は微妙にことなるらしいので、この包丁は他のステンレスよりちょっとだけデリケートなんじゃないかと思っている。勝手にそう思っている。
【刃身】SFS(スペシャルフォーミュラスチール):特殊ステンレス鋼材
【ハンドル】ステンレス
【刃付け】本刃付け
【生産国】日本
【価格】12960円
【実売】7600円
ツヴィリング センス
女性の声からうまれた包丁。
ツヴィリングで一番軽い約137g。ツインフィンと同じオールステンレスだが、ハンドル部分にシリコンのカラーグリッパーを装着することで、包丁をオシャレ仕様にできる。しかも食洗機対応!
【刃身】SFS(スペシャルフォーミュラスチール):特殊ステンレス鋼材
【ハンドル】ステンレス
【刃付け】レイザーエッジエクストラスムース
【生産国】日本
【価格】10800円
【実売】7500円
【その他】食洗機使用可能
「ヘンケルス」各シリーズとその特徴
速水もこみちさんがMOCO’Sキッチンで使っていたことから、その知名度をさらにアップさせたヘンケルス。今では速水もこみちモデルまであって、MOCO’Sキッチン好きは迷わずこれ!なんて言われているらしい。
HI スタイルエリート
樹脂性ハンドル部分は、ミント、ホワイト、ピーチ、ベージュ、ライム、ダージリン、ブラウン、ボルドー、ブラックの9色がラインナップされている。
色によって在庫が少なかったり、値引き率が低かったりするようだけれども「どれにしようかな」とカラフルな包丁を迷いながら選ぶのも楽しそう。
切れ味にこだわったプロ向け包丁では、なかなかこうはいかない。
【刃身】特殊ステンレス刃物鋼
【ハンドル】ABS樹脂
【刃付け】レイザーエッジ
【生産国】日本
【価格】4000円
【実売】3500円(色により異なる)
【その他】食洗機使用可能
HI スタイルエリート MOCOMICHI HAYAMI モデル
(出典:ツヴィリングJ.A.ヘンケルス)
商品名からもわかる通り、速水もこみちさんがプロデュースした包丁。ハンドル部分はワインレッド、クールグレイ、マスタードの3色から選べる。
基本的には公式ショップのみでの販売(※ベルメゾンでも販売)。Amazon.co.jpでは取り扱いがない。
余談だが、もこみちさんはなんと自宅に40本以上!の包丁を持っているんだとか。収納場所を考えるだけでも大変そうだ(笑)
【刃身】特殊ステンレス刃物鋼
【ハンドル】ABS樹脂
【刃付け】レイザーエッジ
【生産国】日本
【価格】4860円
【実売】—
ミラノα
オールステンレスでこの価格はかなりお手頃。
食洗機対応かと思ったが、公式サイトには使用できるともできないとも書いていなかった。オールステンレスだからと油断をしていると、ツインフィンのように食洗機の使えないものもあるので注意が必要。
【刃身】特殊ステンレス刃物鋼
【ハンドル】ステンレス
【刃付け】レイザーエッジ
【生産国】日本
【価格】4320円
【実売】2600円
ロストフライ
1200万本を超えるヘンケルスのベストセラー包丁。
【刃身】特殊ステンレス刃物鋼
【ハンドル】POM樹脂
【刃付け】レイザーエッジ
【生産国】日本
【価格】3780円
【実売】2500円
【その他】食洗機使用可能
ポイントとまとめ
家庭用の包丁としてアタシが選ぶ時のポイントは
・使い勝手のいい三徳包丁
・衛生的なオールステンレス製のもの
この2点だ。
ハンドル部分が木製のものは、いつまでもじっとりと湿り気を帯びていて、どうしても不衛生に思えてしまうのだ。
ところが、ツヴィリングJ.A.ヘンケルスの包丁は、「ツヴィリング プロ Wood」以外はハンドル部分はすべて樹脂性(オールステンレスは当然ながらステンレス製だけどね)になっている。
以前は木製のハンドルを採用していたらしいのだが、衛生面などを考慮して現在の形に落ち着いたという。最上位シリーズのツイン セルマックスMD67ですから「マイカルタ」という特殊な樹脂処理をほどこした素材を使っている。
「もう木材は使わないんだもんね」の決意が見てとれる。
なので、ツヴィリングJ.A.ヘンケルスの包丁に限っては、必ずしもオールステンレスにこだわらなくてもいいのかな、と思う。
【食洗機対応】
・ツヴィリング センス
・HI スタイルエリート
・ロストフライ
どうしても食洗機を使いたい方にはこの3本。
他にも食洗機で洗えるんじゃないかなぁ、と思うシリーズがあるのだが、公式サイトにはっきりと「食洗機対応」と書かれていないので、ここにはいれてない。
【おしゃれな見た目】
・ツインフィン
・ツヴィリング センス
・HI スタイルエリート
・HI スタイルエリート MOCOMICHI HAYAMI モデル
こればっかりは個人の好みだよね。なにしろオールステンレスが好きなもんで、どうしてもそこに目が行ってしまう。
誰がみても「可愛い」と思えるのは、シリコンのカラーグリッパーを装着できるツヴィリング センス。HI スタイルエリート、HI スタイルエリート MOCOMICHI HAYAMI モデルのカラーグリップも他にはない色使いが新鮮。
【切れ味】
・ツイン セルマックス MD67
・ツイン セルマックス M66
もはや2大巨頭に認定でよいかと。
【お手頃価格】
・ミラノα
・ロストフライ
ヘンケルスの包丁は使ってみたいけど、そんなにお金は出せないなぁ、という人にはこれ。
で、結局一番のオススメはどれなのよ!?
って話だが。そりゃあ、もちろん
ツインフィン
(*゚▽゚)/゚・:*【祝】*:・゚\(゚▽゚*)
アタシが12年にわたって使い続けている包丁。
12年も使い続けていれば、たいていは飽きてくるものだけれども、この包丁に限ってはいまだにネギや大根を切っている時に「この包丁、買って良かった♪」と思ってしまう一品なのだ。
切れ味がいいこと、持ちやすいこと、手入れが楽なこと。
どれも包丁選びでは大切なことだけど「飽きないこと」ってのも実は大切なポイントなんじゃないかと思うこの頃。
そういう意味では、ある程度候補を絞ったら、あとは見た目で決めてしまうってのもいいよね。
以上、人気包丁ブランド「ヘンケルス」と「ツヴィリング」の特徴と選び方のご紹介でした。
ではでは。